THE ORAL CIGARETTES

THE ORAL CIGARETTES「オレンジの抜け殻、私が生きたアイの証」

投稿日:2014年8月25日 更新日:


THE ORAL CIGARETTES「オレンジの抜け殻、私が生きたアイの証」(2013)

~吹き荒れる勢い~

2014年7月メジャーデビューの4人組バンド THE ORAL CIGARETTES のインディーズ時代のアルバム。
最近、各地のフェスで存在感を見せつけている彼ら。その魅力は何なのだろうか?
音楽性としては近頃の傾向ともいえる「身体を揺れさせるロック」
だが、単にそれだけではない。知性を感じる曲構成。
そして、どこか色気のあるボーカルの声が大人な雰囲気を作り上げる。

カッティングが生むダンサンブルなサウンドが特徴の「mist…」
エロさを感じる歌詞と巻き舌を用いたボーカルによって、独特の雰囲気を作り上げる。

「そんな理性の感情も まるで白い霧のように 溶けていったの」

ライブで聴く人の理性を解き放ってやるぜという、意志表示だろうか。

メロディアスなギター+4つ打ちという、ライブで盛り上がること間違いなしの「Mr.ファントム」

「意味のないフレーズに 犯されてまた横になった」

このバンドの歌詞は語感重視。とりあえず音を聴いて踊り狂えよというメッセージだと解釈。
中盤のスローダウンなど、短い楽曲の中にしっかりと構成が作り上げられているのは好印象。

和風なギターフレーズと不思議なタイトル「瓢箪山の駅員さん」
感じるのは夜の雰囲気。歌詞も怪しい感じ、駅員さんと少女とか嫌な予感しかしない。
前2曲よりはスローだが、踊れる要素はしっかりと入れてきているあたりにこだわりを感じる。

アップテンポな楽曲の中に、静と動が混在する「逆恨み小僧」

「僕は超えていくんだ想像力を 見えない闇のその先で」

想像力をもっと使って、不安ばかりの現実を突き進んでいければいいな。

ミドルテンポの「この季節に僕が唄う歌」
90年代J-POPっぽいメロディ。恋愛ドラマの主題歌に使えそう。
こういう比較的スローな楽曲も歌えるとは、知らなかった。新たな発見。

せわしなく動くギターが印象的な「机上の空論に意味を為す」
歌詞に「時計じかけのオレンジ」が出てくる。アルバムタイトルともリンクしている。

「君の抜け殻 私が生きた愛の証」

「君」の存在が「私」に意味を与えたという解釈でいいのかな。

フェスで観客を盛り上げているのも頷けるアップテンポで踊れる音楽性。
彼らの楽曲は、中盤で転調する曲が多い。サビとのメリハリをつけることで一瞬の盛り上がりを作り上げている。
短い楽曲が多いが、しっかり曲構成を練っている印象。実は知性派というパターンか。
また、ボーカル山中さんの声質が男らしいのも特徴。
最近のこの手のバンドだと、女々しいボーカルが多い中で、男らしい色気のあるボーカルは武器になりうる。

今後、このバンドの名前を聴くことが増えるに違いない。
メジャーデビューシングル「起死回生STORY」も聴いたが、ポップさが増して多くの人に受け入れられそうな感じ。
この勢いに乗って、11月に初のフルアルバムを発売するとのこと。
群雄割拠の若手バンド勢の中で、どこまで駆け上がれるか、注目していきたい。

① mist…
② Mr. ファントム


③ 瓢箪山の駅員さん
④ 逆恨み小僧
⑤ この季節に僕が唄う歌
⑥ 机上の空論に意味を為す

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プロフィール

著者:S.S
1990年生まれ。愛知県出身。

邦楽アルバムの感想とコラム記事を中心に書き殴っていきます。
特にロキノン系といわれるジャンルを好んで聴く。

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