SHISHAMO「SHISHAMO4」で感じた宮崎朝子の「歌の強さ」


SHISHAMO「SHISHAMO 4」(2017)

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感想

ポップスの生命線は「歌」である。
このアルバムを聴いて確信した。

歌っていることは初期から変わらない。

「ボーイミーツガール」ないし「ガールミーツボーイ」を軸とした詞。
若い男女(特に高校生)をターゲットにしている。
今作も基本的にはこの路線。

音楽的にも、ホーン等の導入はされてるけど軽快なギターサウンドをメインとしている点は変わらない。
しかし、大きく成長したのがボーカル宮崎朝子の表現力。

個人的にボーカルはいかに感情を声に乗せるかが、勝負だと思っている。

ただ上手く音程を合わせるだけだったら、ボーカロイドにでも任せておけばいい。
人間が歌っているのだから、歌い手の気持ちが伝わるような歌唱をしてほしい。

その点今作の宮崎朝子の歌は素晴らしい。
些細なところに表現が行き届いている。

例えば、アルバム冒頭の「好き好き!」ではサビ終わりに「イエー」というフレーズがある。
この言い方が他の部分とは違い、凄く気だるそうなのだ。何かを諦めたような感じがする。

秀逸だなと思ったのは、「恋に落ちる音が聞こえたら」。こちらもサビ終わりのフレーズ。

ねえ、やっとこっちを見てくれたね

「恋に落ちる音が聞こえたら」

ここの歌い方に惹きこまれた。正直、恐怖も覚えるぐらい。
怨念が混じったかのような低い声で歌われるこの部分で、「絶対、面倒な女だ」と思ってしまった自分もいるし、一方でドキッとしてしまったのも正直なところ。

恐るべし、宮崎朝子。

他にも「終わり」サビ部分の切迫感詰まった息継ぎや、「きっとあの漫画のせい」の「笑わせないでよ」の部分とか聴きどころが多い。

いつどこでこの表現力を身につけたんだろうか。大人になったということか。

大人になったといえば、ラストの「明日も」が、バンド初のわかりやすい応援歌になっていることでも感じた。

日々の生活がが上手くいかないというのは誰しも思っている。
だが、大人は前に進んでいかなければならない。
折れてはいけない。

一見、暗くなりそうな歌詞も、明るいサウンドに乗せて歌う所が彼女達らしい。

このアルバムが出て、過去の作品を聴きなおしてみた。

1st、2ndは自分には合わなかった、若すぎる。
聴いてて恥ずかしくなってしまう。
もう少し若い時に聴けてればと。

3rdは今作に繋がる部分があったけど、やはり今作が「歌の強さ」では抜けている。

アルバムごとに方向性を変えるバンドもいるけど、彼女達のように着実に成長が窺えるのはより良い。

このままナンバリングタイトルを続けて、「SHISHAMO10」ぐらいまでやり続けてほしい。

【関連記事】
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収録曲

1.好き好き!
2.すれちがいのデート
3.恋に落ちる音が聞こえたら
4.終わり
5.恋
6.音楽室は秘密基地
7.きっとあの漫画のせい
8.メトロ
9.夏の恋人
10.魔法のように
11.明日も

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