[Alexandros]「EXIST!」

EXIST!
[Alexandros] 「EXIST!」(2016)

2016年11月9日発売、6枚目のフルアルバム。

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感想

2ndフル「I Wanna Go To Hawaii.」から彼らを聴き始めたのだけれど、思った以上に凄いバンドになっているのだと、この作品を聴いて実感した。

ロック、ヒップホップ、ガレージ、シティポップ・・・、様々なジャンルを参考にした音は人によっては節操が無いと思う人もいるかもしれない。

自分もそう感じる部分が無いわけではないけど、それぞれの曲で「これが[Alexandros]の音楽だ」という自信を持って音を鳴らしているなとは思った。

「EXIST=存在する」というアルバムタイトルではないけど、[Alexandros]ここにあり、って感じ。

歌詞も強気だし、何を言われても突き進む覚悟があるんだと思う。

アルバムとしては、前作「ALXD」の「いろんな曲をやっていくよ」の路線をより押し進めた形となった。

こういうジャンルレスなアルバムを2枚続けたことで、「色んな曲をやる」というのが[Alexandros]の特徴であるということが浸透しつつあるように思う。

“[Alexandros]らしさ”というモノが無いことが彼ららしさみたいな。

でも、自分みたいにアルバム単位で聴くのが好きな人間(もはや時代遅れかもしれないけど)からすると、一つのアルバムとして統一感のある作品も聴いてみたい気持ちがある。

今後、そういう作品も作ってくれないかな。

全曲感想

1.ムーンソング

このアルバムの中では、[Alexandros]のパブリックイメージに近い曲なんじゃないかな。

スタジアムで映えそうなスケール感。

サビをファルセットで押し通す感じは「Run Away」を思い出す。

イメージとしてはU2らしい。パンキッシュな世代が鳴らすスタジアムロックをやりたかったらしい。
(前作の1曲目を「ワタリドリ」にしたのもU2の影響って言ってたぞ。結構、U2聴いているんだな)

制作時に川上洋平がかつての同級生と会う機会が多くあり「この人達との青春時代の思い出は二度と戻ってこないんだ」と絶望感を感じたため、別れの歌になったそうだ。

コーラス入れ過ぎて「大きいところで鳴らしたい」欲求があざとい感じはするけど、アルバムの幕開けとしてはインパクトがあって良いとも思ったり。

2.Kaiju

和風なのか洋風なのか、ロックなのかポップなのか、ごちゃ混ぜ。

川上洋平の英語ラップが冴えわたる。

歌詞としては「最悪な日常から飛び出しちまえよ」って曲。

自分自身に喝を入れてる曲でもある。

以前からの傾向として、強いメッセージ性の曲は英詞で作るというのは今回も踏襲してるなとも思った。

3.Girl A

シンセを大胆導入した、デジタルロックチューン。

ライブだとイントロの警戒音みたいなのが長くなり、より格好いい。

ドラマ「サイレーン」の主題歌ということで、ドラマの内容を反映した歌詞。

どことなく寂しい女性がイメージで浮かびます。

短いから勢いで乗り切れるが、分かりやすい曲では決してない。

「ワタリドリ」の次のシングルだったので戸惑ったのを覚えている。

4. Claw

ロックンロールリフがオールドなハードロックを感じさせる。

このリフをギターの白井が持って来たことから生まれた曲だそうだ。

歌詞の仕掛けとしてはBメロのフレーズ。

1番Bメロは「十、九、八、七、六」→「五、四、三、二、一」って流れだけど、2番Bメロは「十、九、八、七、六」→「四、三、二、一生」と「五」が消えている。

でも実は「四、三、二、一生」の「四」前に「二日後?」というフレーズがあり、五(=後)が隠れているという。

インタビュー読んでから、気付きました・・・。

5. O2

本当に振り幅が広い。

今度はシガーロスっぽい北欧の雰囲気出してきた。アンビエントってやつかな。

川上洋平のハイトーンボイスが美しく響き渡る。

知らずに聴いたら日本人が歌ってると思わないだろう。

ちゃんとバンドサウンドで作られてるのが良いなと。

特にドラムに集中して聴いてみると、音作りなんかが面白い。

北海道で行われている野外フェスJOIN ALIVEに向かう際の飛行機の中で生まれた曲らしい。

「飛行機の中で寝れない人(川上洋平自身のこと)のための曲」だそうだ。

6. Feel like

CMソングとして使用された、オシャレで軽快なポップソング。

歌詞にあまり意味がない感じ、基本的に同じリフを繰り返すサウンド、Bメロが存在しないなど、海外っぽいアレンジ。

ここまで器用にジャンルを横断できるバンドになるとは、初期の頃は想像出来なかった。

唯一無二のバンドになりつつあるんじゃなですかね。

7. Aoyama

前曲に引き続き、オシャレ路線の曲。

曲名通りといったところ。シティポップにジャンル分けできるのかな。

日本語と英語の入り混じった歌詞はお得意の形。

日本詞部分が生活感出てて良いなと。

8. Nawe, Nawe

圧倒的スケール感、「雄大」って二文字が似合う。

なお、タイトルはスワヒリ語で英語の意味は「with you」。

これはハリウッド映画「ターザン」に書き下ろした曲。

この曲も知らずに聴いたら洋楽としか思わないだろうなと。

そんな感じの曲がこのアルバムには多い。

9. Buzz Off!

前作「ALXD」に収録されていた「Buzz Off (Interlude)」に歌詞が入ったバージョン。

彼らのバンドスキルの高さが発揮されてる。

あと、[Champagne]時代の曲をなんとなく思い出させる雰囲気。

リズムも途中で変化したりして、演奏してるメンバーが楽しそうに弾いてる絵が浮かぶ。

10. クソッタレな貴様らへ

このアルバムで最もやりたい放題やってる曲。ジャンル不明。

歌詞はぜひ和訳をみてほしんだけど、彼らのバンド史が語られてる。

特徴的なのは、過去の曲が歌詞に出てくる点。
ぜひ探してほしい。(ワタリドリとか、あと何曲か出てきます)

色々なジャンルをごちゃ混ぜにしたこのアルバムを象徴する曲かもしれない。

11. Swan

日本語詞で構成され、美しいメロディと絶妙なデジタル感が格好いい一曲。

サウンド面だと庄村聡泰の叩くドラムの音の抜けが気持ちいい。

この男のドラムなくしてこのバンドは成立しないということを再度実感しました。

「血」とか「痛み」、「喘ぐ」など、妙に生々しい歌詞が、サウンドのデジタル感との対比で特徴的だなと。

12. I want u to love me

この曲は「Dracula La」の延長線上にある曲という感じ。

「1,2,3,4」のカウントなんて「Dracula La」と同じだしね。

妙に可愛らしいポップソング。

音もわざとそうしてるのかチープな感じで、親しみやすく耳に残る。

13. 今まで君が泣いた分取り戻そう

この曲は正統派バラード・・・、と言ってしまうこともできるがJポップ感が強くて個人的には好みじゃない。

映画主題歌の依頼を受けて作られた曲だそうだ。

歌詞は良いこと言ってるんじゃないでしょうか。心に刺さったというわけではないですが。

14. NEW WALL

OASISとかThe VerveみたいなUKロックを思い出す。

ポップな曲なんだけど、拍子が7拍子で中々凝ったリズム。

「新しい壁を歓迎していこうぜ!」っていう歌詞は、ありがちといえばありがちだけどやっぱり勇気もらえる人もいるんだろうなと。

元々はこのアルバムの1曲目になる予定もあったらしい。

個人的には、この曲が最後っていうのは未来があっていいなと思った。

次のアルバムに向けて新たな挑戦が始まるって感じがして、良い終わり方だと思います。

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