My Hair is Bad「narimi」

narimi
My Hair is Bad「narimi」(2014)

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全曲感想

1.アフターアワー

一曲目は歌詞通り全速力で、いま、この時を駆け抜ける青春曲。

いきなりだけど、「narimi」の曲で一番好き。

僕ら最高速でいつだって
走れるわけじゃないんだって

「アフターアワー」

掻き鳴らされるギターとともに歌われる歌詞は、大人になってしまった自分に刺さる。

「アフターアワー」の意味は「放課後」だから、この曲も「放課後」の風景が描かれている。

2.元彼氏として

軽快なギターリフと四つ打ちダンスビートが耳に残る楽曲。
女性が聴いたら引いちゃうんだろうなという歌詞は、逆に言えば男性には引っ掛かる。
椎木知仁にしか書けない楽曲だよなーと、インパクト大。

3.ドラマみたいだ

キャッチ―なメロディを生み出すのは、特徴的なAメロの早口に乗っかる歌詞。

この曲も好きな曲だ。

裏切って会ってヤッてもう
切るとこないから表も切って

「ドラマみたいだ」

この歌詞を聴いたとき天才だと思った。

「過去にすがりつく男」が「愛し愛され」、「傷つけ傷ついた」の繰り返しに終止符を打つ歌詞なのだと、解釈しました。

4.白熱灯、焼ける朝

切ない歌詞が印象的、サビは疾走感あるが、イントロはゆったりめ。
前作「昨日になりたくて」にも通じる、「君」がいた過去について歌う。

5.彼氏として

切ないメロディが印象的な曲。ファン人気も高い曲だ。

三角形が割れた瞬間
僕は四角になった

「彼氏として」

「三角形が割れた瞬間 僕は四角になって」の意味を考察

※追記(2018/4/14)

できれば
泣いてほしかったんだ
怒ってほしかった
「バレなきゃいい」とか言うから
バラしてやったんだ

「彼氏として」

Aメロの歌詞だが、「何をバラしたか?」は言動から察するに、彼氏(=”男A”とする)が彼女(=”女A”)に、別の女(“女B”)と浮気していることをバラした。
これで間違いないだろう。

その結果が「三角形が割れた」ということになる。

つまり、女A-男A-女Bを頂点とした三角形が形成されていたわけだが(あくまで男Aからの見方)、浮気をバラしたことによって三角形が割れた。

“割れた”というのはつまり、関係(バランス)が壊れて、今まで見えていなかった部分が現れたということ。

そう、女Aも別の男Bと浮気をしていたのである。

こうして、男B-女A-男A-女Bを頂点とする四角形が出来上がったのだ。
(自分も浮気しているから「バレなきゃいい」なんてことを彼女(女A)は言っていたのだと気づく。)

傍にいないようにすることで
近くに居られる魔法の距離感を
君は探していたんだな
隠していたんだね

このように考えると、先ほどのフレーズに続くこの歌詞も理解できる。

女Aは男Aの”傍にいないようにすることで”、男Bの”近くに居られる魔法の距離感を”探していた。いや、見つけたと言っても良いだろう。

椎木らしい独特な節回しが炸裂した歌詞。自分なりの解釈を書かせていただきました。

6. 夜行バス

丁寧に歌いあげるバラード曲。

冒頭の歌詞から、「君」は電車に乗って帰っていったんだろうが、自分は夜行バスで。
「なぜ一緒に帰らないのか」を想像したら、切ないな。歌詞通り、悲しいな。

7.マイハッピーウェディング

前曲の余韻をブチ壊す、轟音ギターリフ。

ギターロックという現れては消えていくジャンルの中で、マイヘアは生き残っていくだろうなと思える楽曲。
その理由は韻を踏んだ歌詞。ラッパーとしてもやっていけるぐらいのセンス。

8.友達になりたい

病い垂れに隠れて春を喰らう

「友達になりたい」

別の曲では、「ディズニー」、「インスタ」とか若者っぽい言葉を使いながら、たまに詩人みたいなこと言いだす。
椎木知仁の言葉の引き出しの多さに驚く。

9. 教室とさよなら

これは、実体験だろうか。であれば学生時代はそんなに、リア充というわけではなかったんだろう。

不良でもない 優良でもない

「教室とさよなら」

まさにそんな学生だったんだろう。
でも、大体の人がそうなんじゃないですかね?

「卒業」を意味した曲名だけど、ありふれた卒業の曲とは違う感じがするな。
捻くれてる感じが良いね。

10.ふたり

切なさという観点でいったら、この曲はアルバム随一。

何度も繰り返されるサビの歌詞は、身勝手だし、どうしようもないんだけど、男ってこうなんだよと言わせていただきます。
ほんと、馬鹿みたいなんだけど仕方ない。
名バラード。

11.18歳よ

軽快なメロディに乗せて、時の移り変わりを憂う。
なぜか「悲しい」僕と、「優しい」風。この歌詞の対比が美しい。

12.優しさの行方

剥がされて痛いのは
誰より自分が可愛いからさ

「優しさの行方」

優しさは他人のためなのか、違う。自分が傷つかないために優しくしてるのだと思う。

前作「昨日になりたくて」収録曲「赤信号で止まること」と、歌詞の意味は通ずるものがある。
「守りたいのは相手なのか、それとも自分なのか」という問い。

身を削って音楽を奏でるバンドだなと思った一曲。

最後に

前作から確実に成長している。

愚直なまでのギターロックはサウンド的には目新しいものではないけど、真っ直ぐで突き刺さる。
椎木知仁が書く生々しいかつ、韻を踏んで軽快に耳に突き刺さる歌詞は、聴く者を飽きさせない。

全国各地をライブし、徐々に知名度をあげている彼ら。

ギターロックの次世代を担うのは間違いないと断言させていただきます。

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