LUNKHEAD

LUNKHEAD「アリアル」

投稿日:2016年9月23日 更新日:


LUNKHEAD「アリアル」(2016)

~存在を確かめあう~

愛してやまないLUNKHEADの通算11枚目のフルアルバム。
アルバムタイトルの「アリアル」は「存在しあう」という意味の造語。

前作「家」でポップな感じに寄っていたが、今作はその延長線上という印象。
ハード路線だった「青に染まる白」、「メメントモリ」の頃に比べると音が軽いような感じは否めない。
ただ、小高さんのボーカルがより一層言葉を大事にしており、やはりこのバンドはいい音楽をやるなと。
そして、歌詞が刺さるんだこのバンドは。

個人的な話になってしまうけど、このアルバム発売当初の自分は色々と悩んでいた。

「君に存在価値はあるのか そしてその根拠とはなんだ (Syrup16g 「生活」) 」

状態だった。
そんな状態の自分に飛び込んできたフレーズがこれだ。

「生きてるだけで褒めて (存在?)」

なんと情けない歌詞か、プライドも何もない。ただこうやって誰かに自分は肯定されたかったのだと思う。
こうしたぐちゃぐちゃした感情をいつも代弁してくれたのが、LUNKHEADの音楽だった。

タイトルが発表された時、ファンがざわついた「うぇいうぇいうぇい」。
昔の彼らっぽい中華風ギターと、ダンサブルなリズムが絡み合うライブで盛り上がるに違いない曲だが、

「重、重、重、こびりつく この圧倒的な劣等感 (うぇいうぇいうぇい)」

これがサビの歌詞である。感情の振り幅が大きすぎる。騒いでいても、騒ぎきれない感じ、凄く分かる。

このアルバムを全体を通して、すっと入ってくる良い曲が多い。
ただ、これというキラーチューンがないのは弱点か。一曲でも抜けた曲が入っているとアルバムは売れる。
とはいっても、そこら辺のギターロックバンドとは違ってキャリアがあるのでクオリティは保証する。
ヒットしていないのに、11枚フルアルバムを出せるバンドはそういるもんじゃない。
さあ、このアルバムを聴いてライブハウスに観に行こう。彼らは絶対に後悔させない。

(雑記)
メジャーなフェスにもっと出てくれると嬉しいのだけど。RIJとかさ(過去には出てるけども)
若い人達にもっと知ってもらいたい。

1. 優しくしたい人がいる


2. ユキシズク
3. 月明かりに踊る君を僕はただ見ていた

4. いつか知らない誰かを愛しても
5. 葉桜ファイター
6. 空中線

7. 存在?
8. 空白
9. 木曜日
10. うぇいうぇいうぇい
11. 陽のあたる道

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著者:S.S
1990年生まれ。愛知県出身。

邦楽アルバムの感想とコラム記事を中心に書き殴っていきます。
特にロキノン系といわれるジャンルを好んで聴く。

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