GRAPEVINE

GRAPEVINE「Lifetime」

投稿日:2014年6月26日 更新日:


GRAPEVINE「Lifetime」 (1999)

~2つの名曲の存在感~

1997年メジャーデビュー GRAPEVINE の2ndフルアルバム。
このアルバムは、オリコン初登場3位を記録するなど、彼らのアルバムの中で最も売れたアルバムである。
なぜこのアルバムはヒットしたのか?
その理由として挙げられるのが、圧倒的な存在感を放つ2つの名曲の存在である。

アルバムのスタートは、渋さ感じる「いけすかない」
メジャーデビュー2年目のバンドとは思えないほどの大人っぽさ。

「世界が二人を引離してゆく 理解の向こうなどもう見たくもないぜ まだ期待してるのかい?」

達観した歌詞。期待していけないんですか?

そして、2つの名曲のうちの1曲目「スロウ」
なんだ、この気だるさは。そしてBメロの緊張感が素晴らしい。

「素晴らしき迷路に舞うメッセージ 見とれては消えた」

邦楽バンドシーンは今も昔も、どうすれば成功するか分からない迷路みたいなもの。
そこに多くのバンドがメッセージを放つ、しかし、ほとんどは日の目を見ずに消えてゆく。
自らを見失うバンドもたくさん出てくるのもうなずける。そんなことを思った。

軽快なサウンドと反対に、ハードなサビが特徴の「SUN」
太陽に問いかけても、答えは返ってこない。
ただ、照らし続ける。偉大な存在。

そして、2つ目の名曲「光について」
まず、イントロが素晴らしい。メロウなサウンドに、一瞬で引き込まれる。
さらに、サビのようなBメロも印象的。

「何もかも全て受止められるなら 誰を見ていられた?」

はっきりいって、田中さんが書く歌詞は解釈するのが難しい。
全て受け止められるような人は、強い人間ではなく、逆に無関心なだけなのかと。
それは諦めの感情に近い。そんな風に僕は感じた。

ジャムセッションのインスト曲「RUBBERGIRL」
インスト曲なので割愛。

中盤のキーボードプレイに唸る「Lifework」

「わかったような顔 わからない心の中」

他人を理解しようとすると、正直疲れる。
わからないままで、良いんだと思えてきたのは最近の事。

アップテンポな「25」 後半の畳みかけるバンドサウンドが格好いい。
急に、開き直ったような歌詞。
敵を作ろうが、どうせ何百年も生きているわけじゃないんだから、突き進もうぜ。

浮遊感が特徴の「青い魚」
存じ上げないのですが、金延幸子さんという方のカバー曲。
女性シンガーソングライターの草分け的存在の方だそうです。

再び、インスト曲「RUGGERGIRL No.8」
あまり、意味の感じないインスト。

シングル曲の「白日」
GRAPEVINEには珍しい、正統派ギターロック路線。こういう曲には、どうしても反応してしまう。

「”さよなら”の暑さが また僕等を焦がした」

「さよなら」という言葉をこういう風に解釈するのか。詩的。

オシャレなアレンジに大人っぽさを感じる「大人(NOBODY NOBODY)」
何度も言うけど、良い意味で、メジャーデビュー2年目のバンドがやる曲じゃない。
ベテランの風格。

ファンの間で人気の高い「望みの彼方」
アウトロのギタープレイが、まさに泣きのギターで個人的にはツボ。

ラストは「HOPE(軽め)」、これで軽めなんだ。

「おかしくなるくらい無理すんだ」

そこまで、無理できる存在に巡り合えたら。

このアルバムは、「スロウ」と「光について」という名曲の存在がでかすぎる。
そのためか、他の曲が地味な印象を受ける。単曲ではそう感じないが、アルバムの流れで聴くとどうしても。
また、このアルバムには2曲もインスト曲が収録されており、個人的には必要性を感じなかった。

いまなお、精力的に活動を続けるGRAPEVINE。
その大人っぽい独特の雰囲気は、この頃から既に完成されている。
アルバム単位では、後の「イデアの水槽」や「From a smalltown」の方が完成度は高い。
しかし、このアルバムに収録されている「スロウ」と「光について」は文句なしの名曲。
この2曲を聴いて、GRAPEVINEが気にいらなければ、他の曲も気に入ることはないと言っても過言ではない。
そういった意味で、GRAPEVINEを初めて聴く方に、オススメの一枚。

① いけすかない
② スロウ


③ SUN
④ 光について

⑤ RUBBERGIRL
⑥ Lifework
⑦ 25
⑧ 青い魚
⑨ RUGGERGIRL No.8
⑩ 白日

⑪ 大人(NOBODY NOBODY)
⑫ 望みの彼方
⑬ HOPE(軽め)

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プロフィール

著者:S.S
1990年生まれ。愛知県出身。

邦楽アルバムの感想とコラム記事を中心に書き殴っていきます。
特にロキノン系といわれるジャンルを好んで聴く。

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