Base Ball Bear

Base Ball Bear「(WHAT IS THE)LOVE&POP?」

投稿日:2014年6月1日 更新日:


Base Ball Bear「(WHAT IS THE)LOVE&POP?」(2009)

~「愛」と「ポップ」の旅~

1stアルバム「C」では、ナンバガやスーパーカーといった先人の影響を受けたギターロックを鳴らし、
2ndアルバム「十七歳」では、青春を赤裸々なまでに歌った、Base Ball Bear。
そんな彼らの3rdアルバム。テーマは「愛」と「ポップ」。
人間にとっての「愛」。音楽にとっての「ポップ」。
ボーカルの小出さんは、このアルバムで「愛」とは何か?、「ポップ」とは何か?を探し続ける。

豪快なピックスクラッチで幕を開ける「Stairway Generation」。

「孤独という名の風邪 青春とは病気だね」

と歌い、青春を歌ってきた自分と一度決別する。
サビでは、

「そして 聞こえますか? 繋がれますか? あなたとone way」

と歌い、「ポップ」の存在意義でもある、「人と人を繋ぐこと」が自分にできているかをリスナーに問いかける。

アジカンのリライトっぽい「SOSOS」では、2曲目にして早くも、「SOS」を送る。
「愛とポップ」について考えるのは、相当、負担がかかるみたい。

そこで、小出さんは続くシングル曲「changes」で、曲名通り変化することを決心する。

「changes さぁ、変わってく さよなら 旧い自分 新現実 新しい何かが待ってる」

弱い自分とは、さよならして、何が待っているかは分からないけど、前に進むことに決める。

続く、軽快なギターロック曲「神々LOOKS YOU」では、
まだ、不安はあるけれども、神様が見守っているから大丈夫だと信じる。

続く、ボイスエフェクトが印象的な「LOVE LETTER FROM HEART BEAT」では、
ラブレターを届けるという行為で、「愛」を歌う。

また、非常にポップなバラード曲「ホワイトトワイライト」では、
「愛」の一つの形である、「願う」という行為に着目している。

さらに、ライブでも人気の「LOVE MATHEMATICS」では、

「数学似だが、恋ってやつは 公式にない恋がしたいのさ」

と、なぜか「愛」を数学みたいなものだと感じ始める。

このように、「愛」について考えすぎた結果、「SIMAITAI」では、
鬱憤が溜まってしまったのか、欲望をさらけ出してしまう。

「新しい形容詞を 捻り出して『しまい太陽』」

小出節が炸裂します。

アウトロの湯浅さんのギターが圧巻の「海になりたい part.2」では、

「あなたが今日もまた泣くのなら僕は あなたを包み込む 海になりたい」

と、自然で最も包容力がある「海」になることを望む。
「包容力」は、「愛」においても、「ポップ」においても、なくてはならないキーワードだと思う。

続く、「レモンスカッシュ感覚」では、

「一生求む感覚 そう 例えばラブ 例えばポップ 第六感でときめいて」

と、ついに「愛」と「ポップ」を明確に言及したうえで、
この二つを、「一生求む感覚」であり、「第六感」で感じるものとして、
人生において重要だけど、実態が掴みにくいものと位置づける。

そして、最終曲「ラブ&ポップ」で、答えを見つける。

「(WHAT IS THE) LOVE&POP? 見つけたくて彷徨うけれど それでいい それが答えなんだと思う」

と宣言する。彷徨って、感じたもの、見つけたもの、
そのすべてが「愛」であり、「ポップ」なのであって、それは人それぞれ違うものだということを悟る。
こうして、小出さんの「愛」と「ポップ」の旅は終わりを迎える。(実は、シークレットトラックがあり、旅はまだ続く。)

Base Ball Bearのバンドとしての進化が感じれれる一枚。
湯浅さんの飛び道具的なギターや、関根さんの清涼感あるコーラスが目立つようになるが、
それを上手く、キャッチーなサウンドに昇華して、Base Ball Bearの音というものを確立させた。

また、小出さんが歌う歌詞も、「青春」というテーマも歌う一方で、
今作では、「愛」と「ポップ」という、答えが見つからないであろうテーマに挑戦して苦悩した結果、
1stのときのような、独特の歌詞の世界観が蘇ってきた。

ところで、このアルバムを聴いて、僕も「愛」と「ポップ」について考えてみた。
僕の結論は「愛」=「ポップ」なのじゃないかなと。

小出さんが歌うように、「愛」の形も、「ポップ」も形も、人それぞれ。
でも、両方に共通して言えることは、「みんな、この二つを追い求めているよね」ということ。
だからこそ、この世の中には、「ポップ」な「ラブ」ソングが溢れているんじゃないかな。

このアルバムを聴いて、あなたも「愛」と「ポップ」について、考えてみてはいかがでしょうか。

① Stairway Generation


② SOSOS
③ changes

④ 神々LOOKS YOU

⑤ LOVE LETTER FROM HEART BEAT
⑥ ホワイトワイライト
⑦ BREEEEZE GIRL

⑧ LOVE MATHEMATICS

⑨ SIMAITAI
⑩ 海になりたいpart.2
⑪ レモンスカッシュ感覚
⑫ ラブ&ポップ

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著者:S.S
1990年生まれ。愛知県出身。

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