Base Ball Bear

Base Ball Bear「C2」

投稿日:2015年12月6日 更新日:


Base Ball Bear「C2」(2015)

~同調圧力への抵抗~

第二章の幕開けを告げる、メジャー6枚目のフルアルバム。

一周聴けば、今までのBase Ball Bearとは違うと誰でも思うんじゃないでしょうか?
小出さんのマイケルジャクソンのような歌唱。これまでになかったような歌謡曲感の強い楽曲達。
彼らのパブリックイメージである、疾走感MAXのギターロックは「カシカ」ぐらい。
明らかに現在のシーンとは逆をついている。しかし、聴けば聴くほど味が出るポップソング集なんです。

今作の特徴としては、テンポを抑えた歌謡曲風の楽曲が前半に並んでいることが挙げられる。
「こぼさないでShadow」は場末のスナックでかかっていても違和感無いし、
「美しいのさ」は全編関根さんのボーカルで80年代風。
高速テンポで踊らせる現状のカウンターであるのは間違いない。

また、以前発売した3.5thアルバムの2枚でも感じた小出さんのファンク精神が現れた楽曲も印象的。
シングル曲の「それって、for 誰?」part.1、「文化祭の夜」。
また、個人的に一番気に入った「曖してる」といった曲におけるファンキーな演奏は、
キャリアを積んできたからこそ出来るベテランの技。

歌詞に関して言うと、小出さんは以前から「違和感」を歌うことが多い印象だけど今作はそれが特に顕著。
最も現れているのは、ラストの「それって、for 誰?」part.2かと。

「砂漠に水を撒こう 渇くとわかってても プールに混ぜるのはごめんだ」
「気持ちが良くて気持ち悪すぎるんだ この違和感こそ僕の証明さ」
「『ユーザーは喜んでる』 それも、どれも、これも、正解だって 本当は分かってる」

画一化していく音楽シーン(バンドシーン)への危機感を露わにする。
大きな流れに飲み込まれるのではなく、未来を面白くするためにいま種をまく。
Base Ball Bearの覚悟が歌われた楽曲。

過去の楽曲で現在の主流である「高速BPM+四つ打ち」という種をまいた彼らが、
次のシーンに向けて新たに種をまいた作品。(その意味でも「C2」というタイトルなのではないかと思っています)

「青春が終わって知った 青春は終わらないってこと」 (どうしよう)

現在のギターロックに不安を持ちながらも、ギターロックの可能性を諦めない。
真面目そうな風貌で、実は異端児。そんなBase Ball Bear というバンドの今後に期待。

(雑記)
このアルバムの初回限定版には、メジャー1st「C」のリマスター版がついてます。

1. 「それって、for 誰?」 part.1


2. こぼさないでShadow
3. 美しいのさ
4. 曖してる
5. 文化祭の夜

6. レインメーカー
7. どうしよう
8. カシカ
9. ホーリーロンリーマウンテン
10. HUMAN
11. 不思議な夜

12. 「それって、for 誰?」 part.2

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プロフィール

著者:S.S
1990年生まれ。愛知県出身。

邦楽アルバムの感想とコラム記事を中心に書き殴っていきます。
特にロキノン系といわれるジャンルを好んで聴く。

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