ASIAN KUNG-FU GENERATION「未だ見ぬ明日に」

未だ見ぬ明日にのジャケット写真

2008年6月11日発売、2枚目のミニアルバム。

4thフルアルバム「ワールド ワールド ワールド」と同時期に制作された6曲を収録したミニアルバム。

「ワールド ワールド ワールド」に収録されなかったボツ曲、というわけではなくコンセプト的に合わなかったから未収録となった楽曲が収録されている。

『ワールド ワールド ワールド』と同じタイミングで作業していた曲だから、もちろん同じ気持ちで作っているはずなんだけど、ちょっと曲単体として大き過ぎたり強過ぎたり……そういう理由で入らなかった曲だから、クオリティは高いんですよ、この『未だ見ぬ明日に』の曲達って。

出典:インタビュー『ASIAN KUNG-FU GENERATION』|エキサイトミュージック(音楽)

本人達もこう言うだけあって、確かにどの曲もクオリティが高い。

収録曲に共通して言えるのは、初期のアジカンらしさ(ざっくり言うなら疾走感)が凄く出ている。「ソルファ」以前の彼らの曲が好きなら、今作は気に入るんじゃないかなと。

もし、3rdフル「ファンクラブ」で彼らから離れた人がいたら、「ワールド ワールド ワールド」とセットで聴くのをおすすめしたい。

というのも、コンセプトが合わなくて「ワールド ワールド ワールド」には収録されなかったと言ってはいるが、かたや「新しい世界」で終わって、今作が「未だ見ぬ明日に」で終わるのはどう考えても地続きの世界観なので。

以下、全曲感想になります。

全曲感想

1.脈打つ生命

パワフルに疾走する「これぞ、アルバムの1曲目!」って感じの曲。

サウンドの雰囲気なんかは「君繋ファイブエム」の頃の彼らを思い出す。

「脈打つ生命」というタイトルとサウンドの力強さとは、少し違った印象を歌詞からは受け取った。

わかりやすい命に対する賛歌というわけではなく、「泡のような」、「夢のように散る」、「雲を掴むような」といったフレーズからわかるように、命の儚さも上手く表現している。

“ちょっと内省的過ぎる”ということで、アルバム「ワールド ワールド ワールド」からは外れたそうだが、アジカンらしい曲だと思った。

2.サイエンスフィクション

こちらも早いBPMで駆け抜ける楽曲だが、アコギの音(確証はない、おそらく)が良い味を出している。爽やかな印象を受けた。

サビ頭のメロディは「リライト」なんかを思い出させる。前曲に引き続き彼ららしい曲だなと。

「深夜のテレビ映画」、「合間のテレビCM」、「現代を映す映像」、実際「ハリボテ」で作られているのは「深夜のテレビ映画」だけど、後者の二つも「ハリボテ(あるいはそれ以下)」になっちゃってるよねと。技術が進化しているのにも関わらず。

で、その原因は”「想像」と「愛情」を無くしたからなんじゃないの?”っていう歌詞だと捉えた。

物を作る人には耳が痛い歌詞だと思う。

3.ムスタング


浅野いにおの漫画「ソラニン」に影響を受けて作った楽曲。漫画の主人公が使用しているギターが「ムスタング」なのでタイトルはそこから。

ライブで言ってたけど、この曲のサビを歌うと「頭の血管が切れそうになる」らしい。

確かに、高い音が連続する楽曲となっている。

歌詞は中々読み取りづらい歌詞だが、「純粋さの喪失と、喪失に対する抵抗」がテーマなのかなと思った。
(漫画「ソラニン」を読むと、よりそう思う。)

4.深呼吸

空間系のエフェクトを用いたギターフレーズが印象的。

やたら「アーバン」という言葉をインタビューで使っていたけど、確かに曲の最後のリズムなんかはおしゃれな感じがする。

この曲はわりと分かりやすい歌詞。

「僕らの醜さも此処に刻む」というフレーズは、後藤節って感じがした。

5.融雪

サビのメロディが凄く印象的で、個人的に好きですね。美メロってやつです。

このアルバムからどれか一曲「ワールド ワールド ワールド」に入れるなら、この曲なんじゃないかと思ってる。

タイトル通り雪解けの曲。

冬から春になっていく感じがポップなサウンドと相まって、上手く表現されていると思った。

6.未だ見ぬ明日に

アルバム作成時から最後の曲として収録することを決めていたという、今作最重要楽曲。

どんな悲しい最期が待ち受けていようとも
それを「希望」と呼ぼう

「未だ見ぬ明日に」

こう歌いきったのは凄いなと思った。とんでもない覚悟だ。

「ワールド ワールド ワールド」収録の「新しい世界」とこの曲を聴くと、完全に色んな迷いが消えたように感じる。

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