androp

androp「androp」

投稿日:2015年8月23日 更新日:


androp「androp」(2015)

~正当進化~

緻密なバンドサウンドが高い評価を得ている彼らの4枚目のフルアルバム。
CM、ドラマ等で使われている楽曲が多く、一聴するとポップな印象だがそれだけでは終わらない。
最近の熾烈なフェス戦争を勝ち抜いてきたバンドだけに、タフなバンドサウンドが耳に刺さる。
素直にパワーアップしたと評価できる、現時点での最高傑作。

三ツ矢サイダーのCMでおなじみのポップチューン「Yeah! Yeah! Yeah!」

「君はまっすぐ前に進んでる 君の向く方向が前になる」

弾けるようなサウンドにポジティブなメロディが乗っかる。フェスで聴けば盛り上がるのは間違いない。
リードギター佐藤さんの細かいギタープレイがメロディに起伏をもたらし、ただのポップソングで終わらせないのが流石。

高揚感あふれるイントロが特徴のギターロック「From here」
andropの楽曲の中ではかなり速いテンポの楽曲。こういう疾走感のある楽曲にはどうしても惹かれてしまう。
早口なボーカルからは、「今」から進んでいくという力強いメッセージが放たれる。

ピアノイントロから徐々にバンドサウンドが展開されていく「Shout」
今のバンドシーンでこういった緩急のある楽曲をシングルとして投入できるのは彼らの強み。
間奏のトレモロピッキングで掻き鳴らすギターは格好良すぎる。

「「頑張れ」って言葉がナイフに変わるよ どうすればいいの? どうすればいいの?」

曲名通りボーカル内澤さんの心の「叫び」が突き刺さる。

彼らの演奏スキルの高さが発揮される「Answer」
彼らの音楽を語る上で外せないのがリズム隊の貢献度だろう。
太いベースサウンドと、抜けの良いドラムの音は彼らの代名詞。この曲を聴くと、彼らの重要性が良く分かる。

ダークな雰囲気が前作の「Sensei」を思い起こさせる「Paranoid」
ワンフレーズ歌うごとに、繰り出されるギターチョーキングが印象的。

寄り添うように歌うボーカルが特徴のバラード「Star」
ラストサビ前の「ねえ」の連呼。どこかで聞いたことがあると思ったら「Yeah! Yeah! Yeah!」と同じ手法だった。

一曲目にも繋がるポジティブなメッセージと勢いのあるバンドサウンドが特徴の「Dreamer」
「かくれんぼ」をテーマにした歌詞で、隠れてないで走り出せと力強く聴く側の背中を押す。
今作のポジティブな作風にマッチした楽曲。

イントロの弾けるベースラインが異様に格好いい「Alternative Summer」
「Summer」と曲名についてるけど、夏っぽくはない。歌詞もなんかひねくれている。
曲名といい、Aメロの歌詞の乗せ方といい、「凛として時雨」っぽいと思ったり。

ヒップホップ調の曲調が新鮮なラブソング「Letter」
まさに、アルバム曲というような感じの楽曲。こういう曲もできるのは演奏技術が高いからだろう。

前曲とは一転して、ハードロック風の「Corna」
ところで「コルナ」とは何かと言うと、人差し指と小指を立てて中指と薬指をたたみ、親指を添えるジェスチャー。
国によって色々な意味はあるが、音楽に関係して言えば「ロックしよう」という意味があるとのこと。

ドラマ主題歌になった、ミドルテンポの「Ghost」
サウンド的にはパチパチいっているのが特徴か。こういうのはイヤホンじゃないと分からない。細かい芸だ。
ドラマに合わせて書いた歌詞だと思われるが、演じ続けるのも大変だなと。
しかし、アルバムに入っているシングル曲がともにミドルテンポの曲とは。若手バンドの中では特異な存在。

ライブでシンガロングするのを意識して作曲されたであろう「Run」
こういうフェス向けの曲もしっかり入れてくるのが、色々な人から愛される理由の一つだろう。
こんなん、ライブで歌ったら楽しいに決まってるもんな。

静かで温かいサウンドのバラード「Songs」

「届いてよ 届いてよ ずっと ねえずっと」

andropというバンドは「歌」を大事にしているバンド。
切実なまでに声を届けようとする、聴いている側が悲痛な気持ちになるほどに。

全英語詞のEDMナンバー「You Make Me」
前曲から間が空いてることから考えると、ボーナストラック的な扱いだろうか。
こういう曲もできるんだぞという意思表示。器用なバンドだな、本当に。

前作「period」の感想でも書いたけど、改めて「歌」を大切にするバンドだなと。
それは、シングル曲2曲がミドルテンポの歌モノであることからもうかがえる。
最近のバンドがフェス向けの、高速四つ打ちナンバーを競って繰り出していることから考えると、貴重な存在。
一方で、フェス映えする楽曲もしっかりと収録されているので多くのリスナーを惹きつける。

おそらくandropのメンバーには、自分達の音楽に対する絶対の自信があるのだろうと思う。
どんな曲をやっても、andropの曲になるという自信。
バンド名を冠したこのアルバムは様々なテイストの楽曲が入っているが、全てがandropらしい曲である。
バンドとして充実期を迎える彼らの今後の活躍に目が離せない。

1. Yeah! Yeah! Yeah!


2. From here

3. Shout

4. Answer
5. Paranoid
6. Star
7. Dreamer

8. Alternative Summer
9. Letter
10. Corna
11. Ghost

12. Run
13. Songs
14. You Make Me

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著者:S.S
1990年生まれ。愛知県出身。

邦楽アルバムの感想とコラム記事を中心に書き殴っていきます。
特にロキノン系といわれるジャンルを好んで聴く。

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