9mm Parabellum Bullet

9mm Parabellum Bullet「BABEL」

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9mm Parabellum Bullet「BABEL」(2017)

~あの時の衝撃をもう一度~

突然変異のように邦楽ロック界に突如現れた彼らも、気付けば7枚目のフルアルバム。

ギターの滝善充が体調不良のためライブ活動を中止している中での発売。
ステージ上で縦横無尽に暴れまわる姿が見れないのは残念だけど、レコーディングは問題ないらしい。

それを証明するかのように、今回のアルバムは全曲「作曲:滝善充、作詞:菅原卓郎」という9mmの最もベーシックな形。
前作「Waltz on Life Line」がメンバー全員作曲に携わったのとは対照的。

ライブが出来ないフラストレーションをぶつけたのか、ダークでハードなアルバムに。

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楽曲の話

まず聴いて思うのは、「滝、めちゃくちゃギター弾けるじゃねえか」という安心。
最初の「ロング・グッドバイ」から、怒涛のギタータッピングが炸裂している。

他にも「Everyone is fighting on this stage of lonely」でドラマチックなソロを弾いたり、滝らしい演奏。
やはり彼のメタリックで耳に残るメロディアスなギターなしでは9mmの楽曲は成り立たない。

アルバム全体を通してだと、統一感があるなという印象。
前作がメンバー全員作曲ということもあり、アルバム通して聴くと散らかった印象があったけど、
今回は退廃的というか、ダークな印象でまとまっている。

アルバムジャケット通り色で言うと「赤と黒」が思い浮かぶ。

「作曲:滝善充、作詞:菅原卓郎」という初期9mmのフォーマットを取ったことで、1st~3rdの時の雰囲気は感じる。
「ガラスの街のアリス」なんかは初期9mmっぽい。メタル要素は感じつつも、日本人らしい歌謡曲に仕上がってる。

また、「それから」では「Vampiregirl」以来のセリフパートが入ったり懐かしい雰囲気。
もちろん、キャリアを積んで強化された演奏力(特にリズム隊)で複雑な曲展開やリズムパターンに取り組み、「やはり、9mmは凄いな」という、期待を裏切らないアルバムになっている。

歌詞の話

彼らの歌詞といえば、曲が持つイメージに合った歌詞を付けるという印象がある。
なので、あまりバンドの個人的なことを歌うということは今までしてこなかった。
しかし、今作は明らかにバンドのことを歌っているなというフレーズがみられる。

「ステージに刻まれたいくつもの奇跡を (Story of Glory)」

バンドとしての物語はこれからも地続きで続いていくんだという「Story of Glory」。

「どんな未来が待ち受けていても わたしはあなたと乗り越えたいのさ (それから)」

ギター滝のことを歌っているんだろうと推測される「それから」。
バンドとして過ごしてきた日々を歌にするというのも、彼らが困難を乗り越えてきての成長かなと。

菅原卓郎の強い想いが込められているなと感じたのは「眠り姫」。
福島第一原発の事故について、彼が感じていることを書いたそうだ。
まだ問題は解決していない。忘れないでいてほしい。

やっぱり、変なバンドだ。なんだこれ。

褒め言葉だ。日本に9mmみたいなバンドは他に存在しないということを再度証明。
「よく分からないけど凄い気がする」という彼らの曲を最初に聴いたときの感情が蘇ってきた。

怒涛の勢いで駆け抜ける、10曲36分。
最近の9mmを聴いてなかった人にぜひ聴いてほしい。

1.ロング・グッドバイ
2.Story of Glory
3.I.C.R.A
4.ガラスの街のアリス


5.眠り姫

6.火の鳥
7.Everyone is fighting on this stage of lonely
8.バベルのこどもたち
9.ホワイトアウト
10.それから

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プロフィール

著者:S.S
1990年生まれ。愛知県出身。

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特にロキノン系といわれるジャンルを好んで聴く。

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